文化財

王龍寺の文化財など

本尊・十一面観音薩像

王龍寺の本尊は、磨崖仏(石仏)の十一面観音菩薩像となっております。
世の中に石仏は、多くありますが、その作成の年紀があきらかなものはほとんどありません。そのなかにあって、王龍寺の本尊、この十一面観音菩薩像は、その作られた年紀が刻み込まれて、現在にまで伝わる、数少ない貴重な事例といえます。
その銘には、
建武三季丙子二月十二日大願主僧千貫行人僧千歳
と刻されています。建武三年は、1336年になります。
また、その脇には、不動明王像が刻み込まれています。この不動明王像にも、作成の年紀が明記してあります。その銘には、
文明元年己年丑十月日僧昌□
とあります。文明元年は、1469年にあたります。
現在の王龍寺は、黄檗宗として禅宗の寺院になっていますが、今につたわる本尊などからは、日本の中世のひとびとの信仰の一端をかいまみることができることでしょう。
奈良市の指定文化財(史跡)に指定されております。
本尊の拝観をご希望の方は、寺務所までおいでください。できれば、事前にご連絡をいただけると幸いです。

 → 奈良市文化財課・王龍寺磨崖仏へのリンク

ヤマモモの古木

王龍寺の境内地は、古来より信仰の場であったため、豊かな自然がのこされています。樹齢300年をこえるヤマモモの大木があります。南門の駐車場のところにあります。
これは奈良県の保護樹木ならびに奈良市の指定文化財となっております。

 → 奈良市文化財課・王龍寺ヤママモへのリンク


参道

山門から参道をへて本堂の周囲の山林は、コジイ林として市内でのこされた貴重な里山の自然となっています。
これは、奈良市の指定文化財(天然記念物)となっております。

 → 奈良市文化財課・王龍寺コジイ林へのリンク

鐘楼